ここ1年ですっかり老眼が進行した。渡辺謙の「小さくて読めない」と書類を放るCMを見て、そこまでしなくていいだろうと、斜に構えていた己がなつかしい。
いまでは小さな文字の書類はハイマースで打ち砕かれるべきだと確信している。
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床屋のパラドックス
ある村でたった一人の医者は、肝臓病専門医だ。肝臓が悪くなり自分で治せない人ならだれでも見るが、それ以外の患者は診ないことで有名だ。
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「コード・ブレーカー」
上下巻からなる「コード・ブレーカー」(ウォルター・アイザックソン著)の上巻だけ読み終えた。
本を手にしたのは、遺伝子操作を容易にするクリスパー技術についての院長の生半可な知識を補強できればいいとの思いがあったからだ。
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オンラインと進化論
「オンライン脳」(川島隆太 著)を読んだ。著者は東北大学の先生だ。
院長の読解力が確かなら内容は大きく二つに分かれている。不確かなら三つ以上かもしれないが、困ったことに、本には読解力を確かめるページがなかったので判断に迷っている。
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ネアンデルタール人
「ネアンデルタール人は私たちと交配した」を読んだ。
なにせ今年ノーベル医学賞を受賞したペーボさんの本だ。もし医者の集まりでペーボさんに会っても警備がきびしくなかなか近づけないかもしれない。でも警備員からつかみ出される前に「実験ノートと生活日誌を合わせたような本でしたね」の一言ぐらい声を掛けたいではないか。
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ある数学者
無限の概念が関与するゼータ関数がある。そこではこんな奇妙なことが成り立つ。
“1+2+3+4+…” = -1/12
酒の場で、ある数学者にあるこのことについて質問したことがある。
こうした式を日常的に触れ、通常の生活感覚との間に乖離はないのか、と。
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ネコひねり問題
”猫に大判を与えるとどうなるのか”、”忙しいときに猫の足は借りられるのか”、”引っかかれず猫をかぶる方法は”
もし院長が猫に関する論文を書くとすれば、ざっとこんなテーマになるだろう。
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慣性力
肉体的にも医学的にも院長には力がない。そのせいか書店で平積みしてあった力学の書物を無意識に手にしていた。
「一度読んだら絶対に忘れない:物理の教科書」(池末翔太 著)
長年塾で物理を教えたいた方の著書で、とてもわかりやすいニュートン力学の本だ。
でも昔から気になっていた遠心力を含めた慣性力についての疑問は解けなかった。
院長の診断力が見せかけなのは分かる。でも慣性力が見せかけの力とはいったいどういうことなのか。
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希望
ジェーン・グドールさま。
「希望の教室」(海と月社)を読ませていただきました。
正直、何十年も前に、ナショナルジオグラフィックでチンパンジーと並んでいるあなたの写真程度のことしか知りませんでした。
チンパンジーでさえもっとあなたのことを知っているだろうに、院長はチンパンジー以下ですね。
ただこの本のテーマ、「希望」は院長にとってはちょっと重過ぎました。おかげでここ数日腰痛が悪化しています。
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Lucyネーミング考
「直立二足歩行の人類史」(ジェレミー・デシルヴァ著)を読んでいるとき、Lucyの発見にまつわる話に出くわした。
Lucyとはエチオピアで発見された人類の祖先である類人猿の骨格標本に付けられた名前だ。
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