論理パズル

ここ1年ですっかり老眼が進行した。渡辺謙の「小さくて読めない」と書類を放るCMを見て、そこまでしなくていいだろうと、斜に構えていた己がなつかしい。
いまでは小さな文字の書類はハイマースで打ち砕かれるべきだと確信している。

とはいえそうした重火器は容易に手に入らず、しかたなく老眼鏡を選び始めた。
最近ようやく読書に耐えるものを手にしたため、以前よりペースは落ちたもののまた読書にいそしんでいる。

そのひとつに「数式なしで語る数学」(マイクロ・ベックマン)がある。
おもしろい話が盛りだくさんでそれをここで紹介したいのだが、数式を理解できていないものが、数式なしでそのおもしろさを伝えることは無理だと判断し断念することにした。

ただひとつ気になる問題があったのでメモしておく。文言はかなり異なるが趣旨は1ミリも異なっていない。(たとえ1ミリ間違っていたとしても院長には見えない)

(問題)
コピーロボットの三台がドアをガードしている。ロボットは質問に yes noしか答えない。開いたドアの先は天国か地獄で、ひとつだけ地獄、ほかのふたつは天国だ。
コピーロボットだが性格は異なり、一台はかならず本当のことを、一台はかならずウソを、一台は気まぐれに答える。

あなたはひとつだけロボットに質問ができるのだが、さて地獄に行かないためにはどういう質問をしますか?

いろいろ考えたが、気まぐれロボットがキモだと気づいた。正解だと思いつくどんな質問でもこいつがいれば元の木阿弥なのだ。

ようするにこいつだけは好きに答えさせておいて、ほかの2台が答えられない質問を考えればいいのだ。
だから質問のひとつはこんな具合になる。

「あなたは正しい質問には ノー、間違った質問には イエス と答えますか?」

くだんの本には答えは掲載されてなく、これであっているのかどうか不明だが、きっと1ミリも違ってないと思う。ただ1ミリ間違っていたとしても院長には見えないのだが。