ディズニー

　今’６年１１月。読み直したんだけど、こりゃちっちゃい子には読ませない方がいいな。

　ディズニーの功罪を耳にすることがある。たとえば原作と話が違っていても、ディズニーの方が広く知れ渡っているとか、ディズニーには童話の持つ残虐性が欠けているなどだ。
　もちろん深入りできるようなテーマではない。ダンボなんでも無理だ。
　だけど、身を以てその”罪”を経験したものとしては、少しはメモする権利があると信じる。

　小学校の２年生のときだ。自分の部屋をあてがわれた。ウナギの寝床のような部屋で一方は白壁だったが、日当たりは抜群によかった。
　なぜなら片側は全面ガラスだったからだ。どういうわけかウナギの寝床の両側に入り口があり、それぞれのドアを開けると不思議なことにそれぞれ兄姉が使っている部屋に通じていた。どちらかの兄姉の部屋を通らないと自分の部屋に行けないという複雑な構造だったのだ。
　部屋といえば部屋。廊下といえば廊下だ。一事がバンビ、あいまいな性格はそのころから培われてきたのだろう。
　まぁこれから先どれほどか分からないが、ここで暮らすのだ。そう思うと、どういうわけかクレヨンを取り出し、壁にミッキーマウスを描き始めていた。
　顔だけだが、大きさは２ｍはあっただろう。ヘタなりにちゃんと色づけまでやってのけた。
　数日後、その作品が世に知れ渡ったときは、大騒ぎになった。もちろん作品の出来がすぐれていたわけではないことは、いうまでもない。
　なんでそんなものを描いたのか、問いつめられたけど、答えようがなかった。
　聞くミニーを持たなくなったのは、そのころから始まったような気がする。
　でも、つまりはミッキーが大好きだったのだ。ミッキーさえいなかったら、きっと絵など描かなかっただろう。
　だから、なぜ好きなものをそばにおいてはいけないのか。なぜ夢を抱いてはいけないのか、そう反論しなければならなかった。
　こんなディズニー乱土を描くよりマシだろ、と怒鳴るドダックするべきだった。
　今日のメモ、正直支離滅裂になっている。なにいっティンカーベルになっているのは承知の上だ。

　こんなビデオもあったので’０６年１１月に追記。