いっこく堂という腹話術師がいる。ご存じの方も多いだろう。すばらしい芸の持ち主で、彼の唇の動きはほとんど見て取れない。それでもはっきりと声を出すことができるのだ。カミさんとケンカするたびに、いつか身につけなければならない技だと考えている。
そんな彼の芸をおびやかす事態が起ころうとしている。NASAでの話だ。
なんと声帯へ伝わる神経の動きをキャッチして、それを音声に変えるというのだ。つまり唇を全く動かさず、実際にしゃべるようなつもりで喉を動かすと、はっきりとした声が出るというのだ。声帯はまったく震わせる必要はない。つまり”silent speech”というわけだ。 そうしたデバイスが開発の途中にあり、最初のプロトタイプが出来上がっている。
顎と喉仏のあたりにボタン大のセンサーをつけると、声帯や喉の筋肉、舌の位置をコントロールする神経の動きを感知し、それを音声に変換する。
宇宙飛行士の環境というのは、いろいろな機器がうなっていて意外にうるさいらしく、会話が困難な場合が多いという。そこでNASAが手がけているというわけだ。
宇宙での活動だけでなく、炎が燃えたぎる中での消防隊の活動や声帯を失った人に使えるかもしれないという。
すばらしい研究だ。
そのうち、デバイスそのものを体内に植え付けることができるようになる日が来るかもしれない。
少し気が早いかもしれないけど、その手術の名前を考えておく必要があるだろう。
NASA式音声発生装置埋め込み術、神経活動電位関知術などなど、いろいろ考えられるが、やはり「腹話術」がぴったりのような気がするけど、どうだろう。
携帯電話なんかにも利用でき、周りに話の内容を聞き取られることなく通話が出来るかも、なんてことも書いてありまスた。いずれにしても、カミさんから身を守る道具として使えそうス。
ネタ元
NASA is developing a subvocal speech system that could enable you to make a phone call while keeping your lips sealed.
テレパシーが使えれば全て解決!
なんでしょうがね。
このデバイスをいっこく堂につけたら、どんな声がでてくるのだろうね。