松蔭

 吉田松蔭(よしだ しょういん)の旧家に行ったときのこと。明治政府の重鎮が吉田さんを神様に仕立て上げちゃって、今では松蔭神社ってことになってるみたいなのね。
 その神社の境内でボランティアの方が解説をしてれるというので、早速お願いする。会社をリタイアされた年齢の男性の方で、いろいろ説明をしてくれる。


 ボクも聞きかじった知識を思い出しながら、話の途中に質問など入れてたんだけど、それで分かったこと。
 なんであんな片田舎に住んでいて当時の世相を把握することができたんだろうって、ずっと疑問に思ってたんだけど、松蔭さんって全国いろんなところを回っていたらしいのね。
 で、有名な松下村塾に全国を回ったツテを頼りにいろんな情報を入れてもらってたらしいの。なんでもそれを壁新聞という形で張り出していたそうな。
 萩に住んでいる、少しでも世の中に関心を持つ若者が、こぞっていきたがるのも分かるような気がする。
 いまでいうなら、辺鄙なところにただ一つインターネットがあるようなものじゃなかろうか。
 やっぱり世界がどうなっているか気になる連中は集まるよね。
 もちろん本物のインターネットと違ってちょっぴりの情報だけど。
 いってみれば、小イン、ターネット塾ってとこだったんだね。

 寒い中、解説していただき、おじさん、ありがとうございました。吉田家の石高が26石、今のサラリーに換算するといくらかという質問の答え、自分で調べておきますね。

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