何年もメモをしていると当然、ゴミが溜まるようにその数も増える。もう八百以上はメモしているはずだ。
つまりゆうにウソ八百はついていることになる。なぜそれほどウソを並べることができたのか自分でも不思議だが、カリフォルニアの研究者がそれを明らかにしてくれたかもしれない。
臨時雇用センターに来た人たちを対象に職業、教育、犯罪、家庭環境について心理学的テストと質問を行い、話の内容に矛盾が多いかどうかによって分類した。つまりウソつきの程度をランクづけしたわけだ。
その上で被験者の頭をMRIで調べたところ、前頭葉の構造に差が見られたというのだ。
大脳には白質という白っぽいところと灰色っぽい灰白質というところがあるのだが、前頭前野という頭の前の方を見ると、ウソをつく人はそうじゃない人にくらべ白質が22%多く、逆に灰白質は14%少なかった。
白質は神経線維が多い場所で、それが多いというとことは神経のネットワークがたくさんあるということだ。つまりはウソをつく言葉の技術が高いということになるのかなってことをネタ元の研究者の方たちは悩んでおられるようだ。
研究の結果も驚きだが、それより人を集めてウソつきかどうかを見分けようとする研究者の度量にもびっくりする。その場で研究の意図がバレたら、かなりやばいことにもなりかねないぞ。
まぁ、研究者の安全を遠くから祈願するしかないな。
研究者「院長はウソつきじゃないですね」
院長 「やっぱりそうでしょ」
研究者「白質が小さそうです」
院長 「やっぱりそうでしょ」
研究者「灰白質も小さそうです」
院長 「…全体が萎縮してるってわけ」