象とマサイ族

 象は相当にマサイ族が嫌いらしい。以下はそれ伝えた記事の要約である。

 マサイ族の成人の儀式は象に槍を投げることであった。現在では象を殺すことは法律で禁止されているが、いまだにこの儀式は細々と行われている。
 その関係か、象はマサイ族の臭いを嗅ぐと、臭いが相手に届かないように向きを変え、高い草むらのなかに隠れることができるまで全力で走り去る。

 ところで認知学者によれば今までの研究ではどんな動物でも人を分類できる能力は持ち合わせていないという。
 ところが、だ。カンバ族という、動物たちにほとんど危害を加えない農耕種族がまとった衣装と道具を象に見せても、象はほとんど恐れを抱かない。でもマサイ族のは恐れる。つまりその人間が敵であるかどうかを象は見極めることができるのだ。
 マサイ族の伝統的な衣装に使われる赤を象に見せると足を踏みならし、攻撃的なふるまいで頭を揺するが、白を見せてもそうした行動を取らず、色や臭いで区別しているのかもしれない云々。

 旅先のスーパーで”マサイの戦士”という缶入り飲み物が陳列されているのに驚いたことがあるが、象がマサイの人を見つけたときの驚きはきっとその比ではないだろう。なにせ相手が成人だったら槍を投げられるのだ。
 いつも言葉の暴力をカミさんから投げつけられているものとしては、これは一度、象の気持ちになって考えてみる必要がある。
 ビールがないのが残念だが、木陰にいれば快適なサファリライフが満喫できる。今日もアホ院長のようにダラダラと過ごそうと考えていたのだけど、ありゃなんだ。
 遠くに見えてた影が、だんだん近くなってるよ。
 そうだ。ありゃマサイのやつらじゃねーか。チョー、ヤバ。なかに成人がいたら、あいつら槍をついてきやがる。
 こりゃ逃げるしかない。
 え、追っかけてくるの? てことは成人がいるってこと? あ、槍を手にしてやがった。おっと、あぶねぇ。当たるとこだったじゃねーか。あぶない、あぶない。
 
 え、で、また投げてくるのかよ。あんたらね、それって非合法なのよ。え、それでも投げるの?
 もうヤメマサイ!

ネタ元
Elephants smell danger and flee

“象とマサイ族” への3件の返信

  1. タヒチアンダンスを習いにいこうかと思ってるところですが”マサイ族”に間違われて
    象にビビられるかなぁ~

  2. 泣きマ~サ~イ~♪
    笑いマ~サ~イ~♪
    って歌ありましたよね?

  3. Y×3 さん>
    タヒチアンのなかでは腰あんが好きです…なんのこっちゃ。
    tamakitiさん>
    ありましたね。”いつの日か、鼻を明かそうよ”、っていい歌ですよね。

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