水道水

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 医療の現場にはいくつかの約束事がある。院長の悪口をいわないというのもそうだが、清潔と不潔を分けて考えるというのも大事な習わしだ。
 医療的な作法で消毒してあるものが清潔、そうでないものは不潔として扱う。清潔なものを不潔なもの、たとえば消毒していないピンセットで扱うとそれはもう不潔になる。こうした考え方は感染を防ぐためのものだ。


 だから水道水の水もいくら飲めるものでもそのままでは不潔だとみなすことになる。実際ネットで調べると、水道水というのは「『水質基準』では、一般細菌は水道水1mLの検水で形成される集落数が100以下であること』と定められているようで、細菌は0でなないのだ。
 汚い傷口に水をかけて洗うことがあるが、そんな水道水は用いられない。
 そのときは院長の心よりきれいな水を使うのだ。そんな水があるかと驚かれるむきもあるだろうが、大丈夫。医療の現場にはごくごく普通にある生理食塩水という液体だ。
 その生理食塩水を傷口にかけならが、プラシでゴシゴシと汚いところを洗うというのが常識だ。
 だがそれを覆す結果が出たのだ。
 生理食塩水を使う群と水道水を使う群で6週間試したところ、感染率に差がなかったという。「この事実は発展途上国や災害地での治療に役立つだろう」とは、研究者の弁だ。
 ネタ元にも述べられているが、安上がりだし、蛇口をひねるだけだからいろんなものを準備する労力も減ろうというものだろう。
 ただの水だと思っていたのに正直驚きだ。どれくらい驚いたかどう表現すればいいか分からないほどである。
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ネタ元
Tap water clean enough to treat wounds

“水道水” への2件の返信

  1. 院長の心よりきれいな水・・があるんでしょうか?
    信じられません。(笑)

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