カッコントウ

日常診療であまり漢方薬を使わない。以前話したことのある漢方医はこう語っていた。
「漢方薬は当てずっぽうに使うのではなく、患者と病気の関係にぴたりと照準を当てて使用するものだ」と。

もちろんその言葉に縛られているわけではない。そもそも西洋薬もぴたりと照準を当てられない院長にとってはその言葉は意味をなさない。

要は漢方薬に登場する証(しょう)」や「気・血・水(き・けつ・すい)」の考え方にどうもなじめないというのが正直なところだろう。

とはいえ、重宝するときがあるのも事実だ。
今回のコロナでも、葛根湯が重症化防止に効果があるという。東北大学から出されてた結果(Yahoo ニュース)だが、どうやら「葛根湯(カッコントウ)」と「小柴胡湯加桔梗石膏(ショウサイコトウカキキョウセッコウ)」の併用が必要らしい。

ゼロコロナの治療にはキョウサントウは効果がなかったが、これは覚えておいても損はなさそうだ。