すずめおどし

 なにせ田舎のことなので稲穂が実る時期になると、毎年いくつかの田んぼから、突然轟音がし始める。いわゆる”すずめおどし”の一種ですずめさんを初めとする害鳥から稲を守ろうとしてるわけね。
 いろいろな形態があるみたいで、近隣の町の田んぼでは三角やぐらを組み、吊されたロープを伝って下から音とともになにか物体が飛び 上がっていく、なんてのも見たことがあるけど、どうもここ直方あたりでは音だけが主流らしい。
 まぁどんな形態であれ、けたたましい音を出すのはメチャクチャ迷惑だと思うんだけど。
 一瞬の爆発音なんだけど、近くを通るときなんかとても驚かされ、ホント寿命が縮む思いにさせられるわけでして


 今日の昼なんかもあるところに届けものがあったので、トレーニングがてら走って向かってたら、なんだか前方の方で例の音がする。山に近いところだったので、木々に囲まれて状況がはっきりと分からないだけに、また急に音がして驚かされるのもいやだなぁってことで、引き返したしだい。
 あるいは数週間前のこと。車を運転してるとバンと音がしたのでパンクだと勘違いしたこともあったのね。車を止めていろいろタイヤを調べても異常がない。やがて遠くで音がしたので納得した始末。
 人里から遠く離れたところだったら、まぁいいかもしんないけど、結構人の行き来がある道路や民家の横の田んぼでも、平気で音を出してるとこもあるのね。
院長   「急に大きな音を出されると、やっぱりびっくりするんですけど」
お百姓さん「でもね、あれぐらいのじゃないと追い払えないのね」
院長   「すずめさんだけでなく、人の命も短くしているかもしんないですけど」
お百姓さん「あ、分かりました。じゃあ、”すずめおどし”改め”ちぢめお年”と命名しましょう」
院長   「そんなんじゃなくてぇ…」
ホント迷惑と思いません

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