調査員

visitor
 こんな数の問題があった。1960年に科学雑誌に掲載されたもので、あるサイトが改めて紹介している。
国勢調査員がアパートを回り、それぞれの部屋に住んでいる人の人数と年齢を尋ねている。ある部屋を訪ねると、ドアを開けてくれない。仕方なくドア越しに質問をした。
「何人、お住まいですか」
「3人だよ」
ドア越しに住人からの返事が聞こえる。
「年齢は?」
「みんなの年を掛け合わせると225になり、合計はこの部屋番号と一緒になるんだけど」
住人は奇妙な答え方をしてくる。すでに調査用紙に部屋番号を書いていた調査員は、少し考え最後にこう質問した。
「もう一つ質問、いいですか。あなたは一番年上ですか?」
「そうだけど、どうして?」
その返答で調査員はそこの住人の年齢が分かりその場を去っていったという。
さて住人の年齢はいくつでしょ?


 問題を紹介したサイトに昨日一日で600近くの回答が寄せられたけど、90%が間違っていたという。
実は”住人が3人”、”その年を掛けると225になる”,”部屋番号が分かっている”という三つのヒントで住人の年齢が 15才、15才、1才 かあるいは 25才、3才、3才 のどちらかだということが分かる。(興味のある方は最後のリンクをどうぞ)
 そこまではいいのだが、最後の質問、「あなたは一番年上ですか」が解答にちょっとした混乱を招いている。
住人が「はい」と答えたから、普通は25才と3才と3才の住人を想像するだろう。だが、同じ15才でも年上というのがあるじゃないか、という意見もある。
 仮に15才と15才では年の差がなく、25才の人かどうかを確かめたいのなら、「一番年上ですか」と聞くこと自体おかしい。なぜなら25才と3才と3才の住人でドア越しに返事できるのは25才の人に決まっているからだ。そもそも「いいえ」が返ってきたら、また混乱するじゃないか。
 ということでなんだか答えが分からなくなっているみたいだ。
 もともとこうしたなぞなぞめいた数の問題というのは、数字が省かれれば省かれるほど面白みが増すような気がする。
’60に問題を作った人もきっと極力数字を使わないでおこうとしたのではないだろうか。
 たとえば「あなたは二十歳を越えてますか」という最後の質問だってありうるわけだし、そちらの方がよりはっきりするのに、なぜそうしなかったのか。
 あるいはドアの向こうの人が15才か25才で、かつ下の子の年齢は1才か3才に決まっているから、その年の差に関連した質問も成り立つだろう。
 でもあえて数字を絡めた質問をしなかったのは、わざとじゃないだろうか。
ということで最後の質問をいろいろ考えてみた。
 一つこういうのはどうだろう。
 「あなたは選挙に行きますか?」
 「はい」ならもちろん、25才と3才と3才の住人だ。
 「いいえ」ならまたまた混乱するような気がする。もちろん政治もだ。

<衆院選>解散から公示まで22日間 長すぎる前哨戦(毎日新聞) 8月26日
異例ずくめの今回の衆院選は、前哨戦の長さも過去最長だ。現憲法下で解散に伴う衆院選は20回目になるが、解散から公示までの期間はこれまで平均9.9日間だったのに対し、今回は22日間。陣営の疲弊が懸念される一方で、いかに有権者の関心をつなぐかも課題になっている。
(Yahooニュースより)
解答
ネタ元 boing boing

“調査員” への3件の返信

  1. 質問です。75歳、3歳、1歳という組み合わせはないのでしょうか。

  2. 最後の「解答」を読んでいただければそのところの事情が理解していただけると思います。
    ところで今から先、遊びに伺うことはできるのでしょうか。

  3. なるほど、調査員が質問をしないと問題が解けないというのがみそなんですね。納得しました。別件はメールで。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。