精神

 いつも患者のことを第一に考え診療に励んでいる。それが医師の精神というものだ。では患者は院長のことを何番目に考えてるのだろうか。第一だろうか、第三だろうか。分からないがきっと第六には考えてくれてないことだけは十分予想される。ロクでなしというわけだ。
 それでも医師の精神をまっとうするつもりだ。たとえFik氏のような人が来ても、だ。


 シカゴに住む33才のFik氏は恋人のことで悩み、取り乱していた。車の窓ガラスを割っているものがいるとの連絡を受け警官が現場に到着したのは、朝の8時20分だ。
 割っていたのはくだんのFik氏だ。彼はそれからある家に侵入したが、幸いにも家の持ち主は不在。さっそくその玄関には6,7人の警官が配置につき様子をうかがっていた。
 するとFik氏が家から走って出てきた。逃亡か降参か分からないが、犯人がみずからその姿を現すのはよくあることだろう。だがFik氏は通常ではなかった。なんと真っ裸だったのだ。それだけではない。なにを考えたのか、手にはいっぱいのナイフを抱えていたのだ。
 だがなにを考えていたのかは次の瞬間、判明する。そのナイフは警官めがけて投げられたのだ。
 つまりFik氏は警官へ攻撃を始めたということだ。現場の警察官も、裸を別にすればそれぐらいの反撃は日常茶飯事に経験していることだろう。
 きっとそう納得し警官たちは身をかわしながら次の対策を考えていたはずだ。だが、やはりFik氏は尋常ではなかった。彼はナニを考えたのか、自分のナニを投げつけたのだ。普通ナニは飛んでいかない。その点は尋常ならざるFik氏も同様だったようだ。そうFik氏は自身のナニを切り取っていた。そしてそれをナイフに紛れ込ませて警官に投げつけていたのだ。
 氏は投げ終えたあと再び凶器を手にするために家にもどっている。だがうまく家に入り込んだ警官に取り押さえられてしまった。
 氏はそのままシカゴ大学の泌尿器科に送られ、ナニをくっつける手術を受けたといった内容がネタ元の新聞記事にある。
 きっと大学の医師たちもこの院長と同様、Fik氏のような患者でも患者のことを第一に考え治療にあたったものと推測される。おかげで順調な経過をたどっているようだ。
 ちなみに看護士たちの対応はどうだったのだろうか。
 実は氏が恋人のことで悩んでいたというのは、病院の看護師に語ったことだと書かれている。きっと心を開くに値するスタッフたちだったのだろう。ナースたちも献身的に看護に努めたに違いない。
 Fik氏のことだ。あるいは病棟でナイフを投げたかもしれない。あるいは病室のガラスをぶち破っていたかもしれない。それでもナースたちは患者の心を開くほど患者につくしたのだ。
 すばらしいかぎりではないか。こうしたナースたちの精神を事件にちなんで、ナイチン、ナゲール精神と呼ぶことを提案したい。

まぁどうでもいいか。
ネタ元
Man severs own penis, throws it at officers

“精神” への3件の返信

  1. 先生はプロ精神にあふれていて、かつ、とても優しい方ですね。
    私がお医者さんだったら、そんなナニは膝小僧にでも付けてやりたいと、
    思ってしまいます。

  2. ナニをそんなところにつけたら膝小象になってしまいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。