オンリーワン

「世界で一つだけの花」というSMAPの大ヒット曲がある。メロディーとか、歌詞の一部とかは聴きかじっていたけど、今度ある病院の忘年会で演奏することになり、オリジナルが手に入ったので昨日、改めて聞きいてみる。
「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」「そうさ僕らは世界に一つだけの花 一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに一生懸命なればいい」


 使い古されたセリフではあるけども、メロディーや前後の歌詞と相まって、強烈なアピールを放つ曲に仕上がっていると思う。
 そうなんだ、別に人と競わなくてもいい。あくせくしなくても自分を磨いていけばいいんだ。聞いているとなんだか自分のことがいわれているようで、だんだん目頭が熱くなってきてしまって。
 で、今日若いスタッフの方にその話を振ると、若い人だけでなく、中年のおじさんたちにも人気があるらしいという。
 なんでもその方が仲間と居酒屋に行ったとき、隣の席に課長あたりのオヤジがいて部下を数人引き連れて飲んでいたそうな。
 で、そのオヤジが、「『ひとつだけの花』」はいい」としきり誉め、酔っぱらい口調で歌詞通りに「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」なんだからと連れに繰り返し語っていたという。
 それを聞いてふと違うイメージが湧いてきたのね。
 たしかに人生の応援歌ではあると思うんだけど、よく考えるとこれってナンバーワンになれなかった人たちを慰める歌なんだなって。
 逆に、なにか目標を持ってがんばっている人は、ナンバーワンになろうと必死なんじゃなかろうか。そんな人たちがこの歌を聴いたら、「なにいってんの」っていう意見もきっとあるんじゃなかろうか。
 で、結論。この「オンリーワン」ってのは、負け犬の歌の可能性あり。
 もうわたしゃ降ります。人生の戦いはオンリ、わん、ってね。

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