サンショウウオ

 足の短さに共感を覚えたのか、幼いころからサンショウウオが好きだった。だが名前の由来については知らない。
 ネットで調べると分泌物の臭いが山椒の香りに似ているとか、山に生きる魚の山生魚から転じたとかいろいろあるようだが、それぞれ根拠が曖昧で、結局はっきりしないというのが実状のようだ。
 だが今日、その由来について確信してもいいと考えられる情報を得た。サンショウウオ型ロボットのことが触れられている記事だ。


 サンショウウオは最初に陸に上がった脊椎動物に似ていると考えられている。サンショウウオは水のなかをウナギのようにくねくねと泳いでいるが、足が底につくとトカゲのように四つ足で歩き始める。
 一体この切り替えはもともと魚がもっている泳ぐ能力が進んだだけなのか、あるいは新しく歩くという能力を魚が獲得したのか、ということが研究者たちの関心事だ。
 ところで基本的には動くだけなら頭はいらない。頭を切り落とされたニワトリが走り回ったり、酒に酔った院長が歩いているのを見れば分かることだ。歩いたり泳いだり走ったりするのは脊椎にあるCPGと呼ばれる神経群が興奮することで行われていることが分かっている。
 そのシステムをもったサンショウウオロボットを研究者らは開発し、実際に泳がせてみたところ、ほんの二つの信号を神経群に送ることで泳いでいても歩いていても右を向いたり左を向いたりできたという。
 つまり泳ぐという能力と歩くという能力の間にはさほどの差はない、というのが結論のようだが、なんとなくよく理解できない。
 右と左のスイッチを入れただけではないのか、という素朴な疑問がどうしてものこるのだが、きっと研究者らにとってそんなアホな疑問など一蹴されつつ、研究を進めていかれるのだろう。
 それはさておき、名前の由来に話題を戻そう。
 この研究で魚は以外と簡単に陸に上がった可能性があることが分かった。もちろん簡単といっても少しは複雑なのだろうけど、とにかく注目すべきはその点だ。

 









ネタ元
Salamander robot uses ‘spinal cord’ to move

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