セロ

夜の番組で「セロ」なる若手マジシャンの特番があった。ボクは知らなかったんだけど、相当な腕の持ち主みたい。スタジオだけじゃなく、ストリートマジックと銘打って、街中に出てさまざまなマジックを見せてくれたんだけど、そのとき通行人はその人物にあってもそう感激しているようにも見えなかったから、きっとまだ新進気鋭の方なんだろうな。
 でもマジックを見せつけられると、たちまちのうちに驚きの表情に。タンクトップというどう見てもタネなど仕込みようのない格好で、通行人から借りた千円札を一万円札に変えたり、札を飛行機のように飛ばしてみたりしてたんだけど。甘いマスクとともにブレイクしていくのは間違いなしと思ったわけで。


 ところでこうしたマジックを見たときに人って素直に目の前で起こったことを信じる人と起こった理由を考える人に分かれるんじゃないだろうか。というのはかのマリックさんが登場したとき、昔いた病院のレントゲン技師の方がホントに”超能力”を信じていたのを思いだしてしまって。
 その方、マリックさんが10円玉にタバコを通したの見て、絶対に通ったと主張されていたわけね。たしかにそのネタはいまだに知らないし分からないけど、どう考えてもそれぞれを構成している原子が通常の状態で混じり合うわけなどないはずなのに、やっぱり目の前(まぁこの場合はテレビの前ってことになるんだろうけど)の事実の方を素直に受け入れてしまわれたわけね。
 でもね、そうした態度のいきつくところは、世にはびこる霊感商法や狂信的な宗教だと思うわけで。
 そうはいってもどうしてそうした現象が起こっているように見えるのか、まことに不思議。
 セロさん、ちょっとだけでいいから、おセーロよ、なんてね。

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