対処法

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 歯は痛むし喉もイガイガする。今日立食パーティがあるのだ。このままじゃまずい。なにか方法がないかと、耳に指を突っ込んで考えていると喉の痛みは徐々に引いた。歯痛はさほどもでもない。おかけで少し遅れたがパーティ会場にたどり着くことができた。


 人混みは嫌いだ。院長の悪口がいわれないかとても気になるのだ。壁に寄り添いビールを片手に左の耳を少し折って周囲の声を聞いていたら、隣の人が不思議な顔をする。事情を話すと右の耳を使った方がいいといわれた。
 やってみると確かにさっきより周りの音が聞こえる。おかげで左のままの方がよかったと後悔したほどだ。
 途中でオシッコに行きたくなったのでトイレに向かうと列が出来ていた。膀胱はかなり満タン状態だ。
 前にいた男性たちは間が持たないだろう。あからさまな声で会場にいた女性たちをダシに艶っぽい話をしている。それを聞いているとなんだかムラムラとしてくる。だが、不思議なことに尿意はおさまった。
 無事トイレから会場に戻ると昼間クリニックに来た患者が遠くにいることに気づいた。とても注射をいやがる人だったが、今日の状態では打たざるを得なかった。咳がひどいのだ。
 なんとか納得させ、いざ注射の針が患者の皮膚に入った瞬間のことだった。患者がゴホゴホと咳き込み始めたのだ。
 注射自体は一瞬のことで大したことにはならなかったが、患者からは痛くなかったと誉められた。ここにも来られるようになったみたいだし、薬が意図した量の半分しか入らなかったことは伝えなくてもいいだろう。
 バーテンが持ってきたフルーツを口にすると、歯痛がうずき始めた。そうそう、こういうときは手の人先指と親指の間の三角の場所を押さえればなんとかなるものだ。冷やせば効果倍増だ。うまい具合にバーテンが氷を入れた飲み物を持っている。その氷を拝借してしばらく押さえていたら徐々に痛みが退いていく。
 かなり酔いが回ってきた。部屋が少し回っているように見える。こりゃかなりやばい。家に帰るとカミさんに文句をいわれるのがオチだ。どういう風に謝ろうかと立ったままテーブルに両手を置き体重をかけて考えていると、回転が落ち着いてきたのでホッとした。
 ほかにも伝えたいことは10ほどもあるが、長くなりそうなので終わりにしたい。
 あ、言い忘れたけど上のパーティはフィクションね。でも出てくる困ったときの対処法は全部、”身体に悟らせるための18のコツ”(18 Tricks to Teach Your Body)という記事のなかでりっぱな先生たちがいってることだよ。

ネタ元
18 Tricks to Teach Your Body

“対処法” への4件の返信

  1. 残念ながらネタ元には書いてはありませんので、代わって院長がアドバイスさせていただきます。
    アドレナリンがいっぱい出る状況、たとえば手をつねるとかほっぺを叩くとかすればいいと思います。
    一番確実なのは頭を思い切り叩くことでしょう。
    もちろん上司の頭です。

  2. 上司の頭を思いきり叩くと 睡魔はなくなるかもしれませんが仕事もなくなりそうなので
    妄想だけにしておきます。
    アドバイスありがとうございます

  3. 歯痛は辛いですね。12・14に決心して歯医者さんに行きます。
    今回は泣かないようにがんばるぞ。
    先生もお大事に。
    p.s. 上司の頭。叩きたいな、あたしも。

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