’03年4月、湾岸戦争の”炎”たけなわのとき、戦場カメラマンの”でっち上げ”写真についてメモで触れたことがある。
今日テレビで、Timesの報道写真が合成だったとの
ニュースが流れていた。なにやら有名な写真家らしいのだが、もちろんクビになったということだ。きっと合成した写真の兵士の片足の動きと民衆の視線が、この写真家には気に入ったんだろうね。< あのロバートキャパの有名な「崩れ落ちる兵士」も、ボクにはいまだにやらせの感が拭えない。(すでに、やらせってことになっているんだったっけ?)
そもそも戦争報道写真にいい構図なんてのはあるんだろうかと思うわけで。
こうした写真のねつ造は古くから行われており、下の参考サイトにも代表的なものが載っているが、その見分けをコンピューターで数学的に処理する技術が開発されたという。
たとえばこれはロイターのカメラマンがねつ造したものだ(容量節約のため画像を小さくしている)。ネタ元にある原画を見ていただければよりお分かりになるかと思うが、煙の立ち方が異なっている。
”コピー、ペースト”というポピュラーなねつ造法でやったということだが、それを確証するために人には確認できないピクセルの数を数えるのだという。
あるいはこんな例もある。2004年の米国大統領選に立ったケリー候補側が出したもので、若かかりし頃、女優で反戦運動家のジェーンフォンダと反戦運動をやっていたされる映像だ。
実際は違う画像がサイズを変更して合成されたものである。もちろんここにある二つの写真がそろえば事の真偽は一目瞭然だが、新しい技術ではピクセルの大きさを測ることでそれを見抜くことができる。
あるいは光の写り具合も重要な情報だ。光が入ってくる方向でできる陰影を推測する方法やあるいは目に映る光を調べる方法がある。
たとえば写真の目を分析すると左ならびに左から二番目の人の瞳には一つの光源しか写っていないが、ほかの二人の瞳には二つの光源があるのが分かる。つまり違った写真が合成されているわけだ。
「ねつ造とそれを破る技術は軍拡競争と同じ」というのは研究者の弁だ。「ねつ造はやる方が見破るよりずっと簡単で、今はまだわれわれは負けている。だが見破る技術はそうとうに進んでいて、やがて終わりを告げるときがくるだろう」とさらに展望が述べられている。
さて技術の進歩は多少なりとも理解できた。
だがなんといってもまずは人の注意力が喚起されなければならないだろう。まず注意深く写真を見るということだ。その証拠をお見せしたい。
一つ前の画像には東洋人の目が映っているのだ。これがネタ元にある原画だ。全体の像と顔のアップをよく見比べて欲しい。
違いがお分かりいただけたと思う。やはり基本は注意深さなのだ。
ただその目がくだらないメモをかくある日本人のものだと見抜くのは無理だろうけど。
ネタ元
Computing Photographic Forgeries
参考サイト
Re-imaging History
私もよく写真や絵を合成して遊びますけどね。
ここの上の二つの写真は何のために合成したのかよくわからないですね。
どうせやるなら巨乳ヌード写真にななこちゃんの顔を合成するといった高尚なことをして欲しいものです。はい。
巨乳ヌード写真にななこちゃんの顔>
わたしも持ってます。