ツバ

 ここのメモを見ている方ならツバには馴れ親しんでおられることだろう。読みながらいつも眉につけておられるはずだし、なかには画面に吐きつける方もおられるかもしれない。
 だが蚊のツバはどうだろうか。大半の方が関心ないに違いない。だが研究者はそうではないようだ。


  
 蚊の唾液が感染症に対する人の免疫を強くするかもしれず、もしそうであれば蚊の媒介で起こる病気、マラリアのワクチン開発が可能になるからだ。ちなみにマラリアについての過去メモを下にリンクしておいたので目を通していただければ画面につくツバの量も増えるかもしれない。
 昆虫媒介感染症といわれる昆虫の体内にいる病原体が人に感染する病気は、昆虫が人を刺すことで引き起こされる。アフリカや中東に多くみられるが、そこに住んでいる人たちはよその人たちよりもそうした病気になりにくいという事実が知られていた。その理由として住民は病原体にくりかえしさらされていることで免疫がついたものと従来考えられてきたが、感染していない昆虫の唾液にくりかえしさらされることも免疫を作り出しているかもしれないと現在考えられている。
  このことはリ-シュマニア症という病気で確認されている。あるハエによって媒介される病原体が引き起こす病気だが、実験でこのハエの唾液に多く触れたマウスはそうでないマウスにくらべ症状が起こりにくかったというが分かった。
 唾液のなかにマウスの免疫を高めるタンパク質があるからだ。それはすでに同定されておりリ-シュマニア症のワクチン開発の段階に繋がりつつあるという。
 研究者たちは蚊の唾液にそれと同じようなものがないか考えているんですよ、ってなことがネタ元で述べられているのだが、読んでいてとても気になるくだりがあった。研究者の言葉だ。
 「こうした感染症の多いある地域では、一日に1000回におよぶほど蚊に刺されている」
 いろんな事情があるにしても一日に1000回は多いなと素朴に思う。と同時にどうして数えたのだろうという疑問が湧いたのだ。










 
マラリア過去メモ
ネタ元
The more bites the better immunity

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