花の名前には疎い。チューリップさえ分からなかったことがある。
そのときの花弁は開いていて、遊戯する園児が手で作るようなチューリップとはかなり様相が異なっていた。近くにいた人から教えられたときには、さすがに恥じ入った。
それほど花には疎い。
それでも花屋には足を運ぶ。
花が好きなのだ。
いつも一輪の花を包んでもらう。ときには名前も知らない花を手に取る。店主に教えられても家にたどり着くまでに忘れてしまう。
その花をテーブルの一輪差しに飾る。それに気付いた人から名前を聞かれても答えられない。聞いた人も気にしない。
ただ、そこに花があるのを喜んでくれる。
今度名前を聞いておくというと、その人は笑った。
こんなサイトがありました。左のパーツと色を選んで白地にクリック。出てきたパーツを右クリックで動かすと形が変わります。