メタボリックとは代謝という意味だ。つまりメタボリック症候群とは代謝症候群ということになる。
狭義には、誰か”代”わりにカミさんに”謝”ってくれという院長の症候群であるが、一般的には高脂血症、糖尿病、高血圧症など昔でいう生活習慣病を意味している。
ではなぜわざわざメタボなどというようになったのか。それはこれらの病気の概念が少し変わったからだ。これらの病気の源流に肥満があると考えられるようになったのだ。つまり肥満に伴う症候群というわけだ。
その肥満にウイルスが関与しているかも知れないという記事があった。昨年2月に同様の記事を紹介したことがあるので、今日以上にヒマなときにでも目を通していただければ幸いだが、今回目を通した記事の内容はざっとこんな感じだ。
そのウイルスは普通の風邪の原因になるウイルスだ。いろんな細胞になりうる能力のある細胞にこのウイルスを感染させると、実験では人でも動物でもその細胞が脂肪細胞になったという。
もちろんこのウイルスだけが肥満の原因ではないが、太った人の30%がこのウイルスに感染していたのに対し、やせた人では11%しか感染していなかったのも事実だ。
現時点ではなぜウイルスが肥満を起こすのか、正確なメカニズムは分かっておらず、さらにはウイルスが肥満者の体のなかでどのくらい活動し、また消失したあとどれくらいその肥満効果が続くのかも分かっていない。
しかし動物実験ではウイルスが消えたあと6ヶ月以上も肥満が続いたという。
以上がネタ元の内容だが、さてこうなると単にメタボという言葉で肥満を十把一からげにしていいものだろうか。
肥満の多くは過食と運動不足に根ざしているが、そのなかにもウイルスが関与する肥満とそうでない肥満があるということだ。
ウイルスが関与する肥満に伴う病気はウイルス性メタボリック症候群とでも呼べばいいだろう。ネタ元の記事では研究を推し進めることでこのタイプの肥満を予防する薬の開発が期待されており、引いては病気の予防を望めるかもしれないと述べられている。
だがそうでない、過食と運動不足がベースのメタボの治療はどうかといえば、やはり基本は食事制限と運動なのだ。
とりわけ食事が重要だ。というのは個人的経験では、運動をする人は食事にも気をつけていることが多く、逆に運動せずに肥満している人は単に大食漢であることが圧倒的に多い。
だからこうしたメシをむさぼり食う人たちを指す概念を病名を持ち込むことで、今後の治療の指針に役立つのではないかと切に感じている。
ということで考えてみた。
ネタ元
Common Virus May Contribute To Obesity In Some People
参考メモ
肥満ウイルス
ははぁーん、なるほど。
それで、たまに(太ってて)元気そうに見えるのに、
意外に風邪ばかりひいてる人がいるんですね~。
・・・って、凄い素人考えです(–;
そうか・・食べても食べても痩せないのはそのせいだったのか~。
ジャスミンさん>
風邪引いてても元気そうにみえる人の病名を”からっ風邪”にしたいと思います。
tamakitiさん>
食べても食べても痩せないのはそのせいではなく、気のせいかもしれません。
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