家族で外食したとき、息子が自分で考えたり本から引っ張ってきたりした、ちょっと頭をひねるような問題を用意し、食事しながらほかのみんながそれを考えるというのが我が家の習わしだ。
詳しくは覚えていないのだが、そのなかのひとつにおおよそこんな骨子のものがあった。
ある著明な作家が第一次大戦中に書き残したとされる原稿がオークションにかけられた。その書き出しは次のようなものだった。
「この第一次大戦が終わる頃には人類はまたあたらな世界を作り上げることができるだろう」
さてあなたはいくらの値をつけるか、というような感じの問題。
なんとなく聞き覚えがあったので、すぐにピンと来た。第一次大戦は第二次大戦が起こったあとの順位付けの名称だから、これはバッタ物、答えは値打ちなしだ。
ではロシア外相の「第三次大戦はありうる」の発言の値打ちは?
これもバッタもの。なぜなら第三次の順位をつけようにも順位をつける人類がいなくなっているかもしれないから。