4月から医療制度が変わる。
まず窓口の支払いの額が変わるはずだ。きっと少なくなる場合が多いと思われる。患者にしてみれば支払いが少ないに超したことはない。それはそれでいいのだが、医療機関の収入も減る。
それに合わせてカミさんのグチも減ればいいのだが、そうはいかない。逆に増えることが予想されるのだ。事態はカミさんだけのことにとどまらず、医療機関全体にとってもやっかいなことになりそうだ。
ほかにもいろいろある。窓口の支払いの際、今までもらってなかった紙がついてくるのもその一つだろう。そこにはかかった医療費の明細がかかれているはずだ。いわゆる領収書。その発行が各医療機関に義務づけられることになった。
とてもいいことだ。いつも飲み屋に行って帰り際に一悶着起こすものとしては、なぜいままで医療の場にこの明細書がなかったのか不思議でならない。
だがこんな風に料金を請求されたらどうだろう。
ドイツ北部の街ノーデンにある三つ星ホテル「オストフリースラント」での話だ。そのホテルにこのたび奇抜な料金システムが導入された。客の体重に応じて宿泊費を決めるという。
体重1キロにつき約70円也で、たとえば体重60キロなら4200円、100キロなら7000円になる。
ホテルオーナーはこのシステムをこう説明している。
「やせた人のほうが長生きするでしょ。だから当ホテルに来ていただく機会も増えるわけで、そうした事情を考えてのサービスなんですよ」
逆にいうともう来ないかもしれない客には値段を高くするというアイデアだ。もちろん体重だけで長生きするかどうかは決められないが、ホテル経営に貢献するかどうかで宿泊費を決めるというアイデアは買いかもしれない。
ということでオーナーの知恵を、経営基盤が脆弱な院長はこう読んだ。
一見さんの患者だと判断された場合、4月から割り増し料金を取れるのではないか。
もちろん窓口の支払いのとき、そうした患者は明細書をみてこの割り増し料金はなにか聞くだろう。飲み屋での院長のように噛みついてくる患者もいるかもしれない。
そのときドイツのホテルの話を聞かせてあげるのだ。
患者 「だからなんチューの?」
院長 「医療経営が苦しいんです」
患者 「だからなんチューの?」
院長 「四苦八苦してるのです」
患者 「だからなんチューの?」
院長 「これはシックハク費です」
患者 「あ、よく分かりました」
こうした聞き分けのいい患者がいたら料金の割引を考えている。
よく風邪をひくので、助かります。
大病しないのですが、いつも行くクリニックでは厄介な風邪だと云われます。
回数割引とかあると、楽しいな。
逆に、そんな患者は割り増しか。
回数券ですか。
定期券もいいかもしれませんね。
定期券を持っていた老人が回数券になる、なんてブラックジョークはとてもいただけませんね。