自分の身体とそうじゃないものをどう見分けているのかというニュースより。
それができないと、「自分の身体をエサと間違えて食べてしまう」なんてことも起こるわけね。
実験はこう。精巧に出来たゴムの腕を用いて、それは身体の延長にあるような配置で机の上に置き、自分の本当の腕はテーブルの下に隠しておく。で本当の腕とテーブルの上においた偽物を同時に絵筆でコチョコチョやる。するとだいたい11秒でゴムの手を自分の手と思い込むようになったそうな。
MRIで脳のどこが働いているのか調べると、前頭葉というところがどうも関与しているらしく、自分と他者がよく分からなくなる統合失調症などの病気の解明に役立っていくかもということらしい。
自分と自分じゃないものというのは、細胞レベルでいうと免疫。これはかなり解明が進んでいて、たとえば自分の細胞にはすべて自分の名前が書いてある、なんてことも分かってる。
「昨日アルコールを飲んでないと言い張る院長の顔には、ウソが書いてある」という表現と同様、本当に名前が書いてあるわけじゃないけど、とにかくそれに類似したものがそれぞれの細胞にはある。で、身体のなかの警察みたいな細胞が名前のついてない細胞がないかどうかずっと監視してて、細菌みたいな名前が書いてないものが入ってくると、「はいご用」ってつかまえてしまうのね。
でも 確かにいわれてみれば身体というもっと大きな視点での見分けってのは、どうやってるんだろうね。
スタッフ「院長も自分と自分じゃないものとの区別がつかなくなることがあると聞きましたが」
院長 「ときどきありました」
スタッフ「お酒を飲んだとき」
院長 「ときどきありました」
スタッフ「自分じゃない相手はほとんどが女性」
院長 「ときどきありました」
スタッフ「自分の名前も忘れてしまうほど酔ったとき」
院長 「ときどきありました」
遠い遠い過去のメモです。