おしゃべり

未だにしゃべりベタの双子の息子らをみていると、やおら心配になってくる。
たとえば、”お庭”にある鯉のぼりは「こぉいわぁ」-”鯉のぼり+庭”かと解釈している-、お出かけは「うぉかけ」だ。いや、こんな五十音表記ではきっと伝わらない。まるで「こ%ぉい#わぁ」、「う&ぉか#け」ってなカンジでしゃべっているのだから。


そんなんじゃいつまで経っても女の子を口説けるようにならないぞ。
そうだ、せっかくの機会だからおしゃべりについて教えよう。遺伝子の話が出てくるからむずかしいけど、要はよくいうベータ版の話だ。つまり進化の過程で出てきた可能性のあるお試し遺伝子ってな話だな。はい?「%$#??」ってか。いいから質問は後にしてね。
オーストラリアの学者が発見したんだけど、おしゃべりするための遺伝子があるんだそうな。あだ名は「Tospeak」。君たちは英語教室に行っているから分かるだろうが、speakはおしゃべり、Toは~のために、つまりおしゃべり遺伝子ってあだ名だ。その遺伝子が欠損している家系を調べると、声が小さいとか、かすれているとか、そんな状態でしか話せないんだそうだ。
そもそも骨の発達をコントロールするGDF遺伝子というのがあるが知られていたんだ。え、なんだって!?お前たち、パパがビール代を節約して英語教室に行かせているのにGDFも知らないのか?
まぁいいだろう。説明してあげよう。GDFとは「&%$#&&?」だ。分かったね。その遺伝子がなくなるとハツカネズミの実験では足の骨のある部分とある部分が引っ付くのだ。そうそうチューチューの話。パパとママのチューチューのように引っ付く、なんてね。
「&%+??」よしよし、冗談が通じないのは分かった。話を続けよう。実はTospeakはその遺伝子をコントロールしていることが分かったんだ。それだけじゃない。その遺伝子はチンパンジーなんかに比べ人の場合はより活発に動き、それが人をお猿さんたちより柔軟な喉頭を与えて、人がおしゃべりできるようになった可能性があるらしい。
これからはパパの意見だからね。え!?、「&%$%%」だって、そんなに期待しないしないでよ、緊張するだろ。
じゃあ、いうよ。お猿さんたちより柔軟な喉頭ができるからといって、進化的にみてこの遺伝子が出現した当初は、まだまだうまく機能していなかった。そうだろ? つまりお試し版遺伝子という気がするんだ。
だからね、この遺伝子はまだだ君たちのようにしゃべりベタだったんだね。だからTospeakなんてあだ名より、おしゃべりベータの方がいいと思うんだけど。
「B&A¥K%A」、って、そんなに誉められると恥ずかしいよ。

ネタ元
A gene critical for speech

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