HIV

 HIVの検査が迅速になったということで、検査希望者が増えたというニュースがあったので、検査についてのメモをしようかと。


 実はHIV検査に限らず、検査には必ず見落としがある。人生の判断と一緒で、万全と思っていても抜け穴があるのね。たとえばある病気である検査が陽性になるとする。じゃあ、その検査で陽性と出る人は、全員その病気にかかっているかというと、そうじゃない。逆に陰性と出たからといっても病気のときもある。
「あなたのほとんどが嫌い」とか「君のほとんどが好き」とかいわれる微妙さが付きまとっているのだ。
 そこで、ある集団に、1万人に一人の割で、ある感染性の病気が起こっているとしよう。その病原体に感染してるかどうかを見る検査は、感染していれば検査結果が陽性になる確率が99.99%。逆に感染してなければ検査が陰性になる確率が99.99%だったする。
かなり優秀な検査の印象を受けるよね。でね、あなたが検査を受けて陽性だった。じゃあ一体、どれくらいの確率で病気なんだろうか。
 正解は、50%(注)なんだけど、なんとなく不思議な感じがするよね。
 まぁ、「あなたのすべてが好き」とかいわれてても、いつのまにか冷たい態度を取られるようなことを経験したむきには、「そんなもんだろ」ってなカンジで、大して興味のわく話題でもないかもしれないけど、こんな記事なんかをみると、よく考えないといけないよという、普段の内容からは想像できない啓蒙メモだったわけでして。

(注)実際の患者(この場合は一万人の一人)が検査で陽性になるのは、1人×99.99%でほぼ一人。患者じゃない残りの9999人のうち、間違って陽性と出る人数は、9999人-9999人×99.99%で1人。だから陽性になるのは二人で、そのうちの一人が実際の患者だから確率は50%。
実はこの例は、「数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活」(早川書房)P159から持ってきたもの。ただし誤訳と思われる数値があったため、訂正してメモしている。したがって人生のいろんな責任は逃げ回ってきたけど、ここの内容の責任はすべて院長にある。

“HIV” への2件の返信

  1. 難しいですが、以前、職場で私が「どうやったら、HIVになれるの?」と聞いたら、大笑いになりました。

  2. 外出する用があって書きなぐりみたいなメモにかってしまいました。少し分かりづらいですかね。

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