携帯を使ってると脳腫瘍ができることが多くなるかもってニュースより。
「携帯電話を10年以上使用してきた人は、聴神経鞘腫の発生が、使っていない人のほぼ2倍になっていた」らしい。
統計的な処理をした研究で、結果は結果なんだろう。でもほんとに携帯電話が原因なんだろうか。
どんな統計でも慎重な態度でその意味を汲み取らねばならない。
「昔にくらべ最近はビールを控えてる」と院長がいったとき、その意味を慎重に受け取らなければならないのと一緒だ。
これは間違いのない事実。だけど、不思議なことに酒量は減ってない。いったい何が起こっているのだろう。(注1)
さて、ここでいかに統計の解釈が異なりうるものかの、例を示してみよう。
ある頭髪の薄い男性の集団があるとする。その人たちの性向を調べるために、”休日はどこで過ごしますか”と尋ねてみたとしよう。
回答は、「屋内」、と「屋外」の二つで、結果は「屋内」の回答が多かったとする。
では、頭髪の薄い人は、内向的だとする結論を出していいのだろうか。(注2)
もう一つ。これはある本から拝借したもの。
アメリカのネバダ州では結核患者が多いという。でもネバダ砂漠で知られるように、そこは乾燥している地域で、むしろ結核菌が繁殖するにはつらい環境なんだけど、どうしてだろう。(注3)
もう一つ、これもある本から。
太陽に黒点というのがあって、ちょうど11年周期で多くなったり少なくなったりしてる。で、ビートルズの活動がちょうど黒点の活動が活発になるときに一致していた。さて、どうしてだろう。(注4)
つまり二つの出来事が関係のあるように起こっていても、その理由をいうには、いろいろな場合がありうるってこと。
ということで、今日のメモのまとめはこう。
もちろん電磁波の影響も考えなくちゃいけないんだけど、ほかの可能性もあるんじゃなかろうか。それらが否定されたあとで、初めて「携帯脳腫瘍」が証明されると思うのね。
ただ、「いつまでウロチョロしてるのか」とか「頼んだ買い物は忘れてないか」など、いつも携帯からいわれ続けてる身としては、そんな悪影響もあるような気がしないでもない。
耳にタコができるくらいだ。頭におできの一つや二つできても不思議ないじゃない。
(注1)ここでいう”昔”は、3時間前のことで、単に酔いが過ぎて酒量が減っているに過ぎない、こんなアホな種明かしだってあるのね。
(注2)もちろんそうかもしれない。でも、植毛のための施設に通っている人が多いことだってありうる。
(注3)マーチン.ガードナー著「gotcha」から。答えは、「結核療養所」がたくさんあるから。
(注4)「ブルーバックス」(講談社)から。もちろん、別々のことがらで、関連なんかない。
携帯はそうでもないんですが、MDのヘッドホーンを1日3~5時間、、、。その聴なんとかですね、、、。