左手の1本の指が少し短くなっているだけなのにそこそこ日常生活に支障があるのだが、2年近くもそうした状態が続けばなんとなく慣れてくる。
諦めていたギターをもう一回手にしたのは数日前のことだ。
そして思い出したのが、好きなジャンゴの曲、Minor Swing。3本指での天才の演奏だ。
そんな少ない指数であんな演奏ができるなら、自分だって、と思うのは早合点だ。
人の能力を円で表現すると天才の円はとても大きいのだ。障碍があるから確かにその円は幾分か小さくなるだろうが、だからがんばればそこに到達できるというのは、その幾分小さくなっている円よりはるかに小さな円の能力しか持っていない院長などには幻想に過ぎない。
そしてほとんどの人もそうだろう。
ただ忘れてはいけない大事なことがある。天才の円も最初はとても小さかったということだ。円の成長の度合いは天才によっても異なるだろうが、それは間違いのないことだ。
だから自分の円もいつかは大きくなる、そのことを信じて練習をすることがとても重要なのだ。
ただ何十年やっても、とても小さな円のままどころか縮小傾向にある院長の場合、その円はもはやNO力と断定すべきだろう。