ミニパソコン

　ミニパソコンを衝動買いしてしまった。Ｅｅｅｐｃ７０１ＳＤ－Ｘという、とにかく軽くて小さいパソコンだ。
　厚さは受話器の取っ手部ぐらいで、上から見ると３５０ｍｌビール缶３本を横に寝せて並べたほどの大きさだ。重量はその３本の合計よりもはるかに軽い。それでもなんとか記憶容量８Ｇが確保されていて、Ｗｉｎｄｏｗｓ　ＸＰを搭載しネットにもつなげられる。そしてきっとこれがなければ一生やらなかっただろうＷＥＢカメラまで内蔵されているのだ。

　ＰＤＡにしろネットブックにしろ、持ち運びのできるこの手の電子機器はオヤジの妄想をかき立てる。
　喫茶店でさっそうとキーを打つオヤジ、電車のなかでなにやらメモするオヤジ－そんな姿を目にした傍の若いきれいなおねえさんが心で思う…このおっさん、ひょっとしたらスーパーオヤジなのかしら…そんな淡い夢を抱きつつ購入したのだが、いざ手にしてみると、やはり８Ｇという容量は小さすぎる。アンチウイルスを入れたくても重くなりそうでやれない。そうなるとネットにもつなげない。
　調べるとこの機種のＣドライブにはアプリケーションを極力入れないほうがいいとある。それではと付属の３０Ｇ外付けＨＤＤを繋いでなんだかんだやっていたが、途中ＵＳＢがはずれ床に落ち、外付けＨＤＤさま、若くして昇天。
　落ち込みながらも引き出しにしまってあった２ＧのＳＤを思い出し、さっそく装填してみたのはいいが、さらに調べるとＣＰＵに重い負荷をかける作業はさけた方がいいとある。　
　　
　パソコンでありながら、結局なにをしていいのか分からず、とりあえずＷＥＢカメラで薄くなった頭でも撮ってみた。
　こんな使い方しかされず、きっとパソコンも不本意で、さぞかし気が重いことだろう。
　…あ、パソコンに重い負荷をかけちゃいけなかった、などと的はずれな反省をしながら、今後どうこのパソコンと向き合っていけばいいのか悩むのであった。