写真は「リング」の貞子ではない。臭い追跡ロボットへの実現へ向けてカリフォルニア大学のSobel氏たちが行った実験風景だ。人がクンクンと臭いを嗅ぎながらホフク前進している様である。拡大図がなく詳しくは分からないが、ネタ元を読むと鼻にデバイスをつけているようだ。
そもそもなぜ人には鼻の穴が二つあるのか。耳や目は二つあることで方向を探知したり、奥行きを認識することができる。では鼻にある二つの穴もそうした役割を果たしているのだろうか。科学者たちの多くは、そんなことはなかろうという考えていた。
でもそれでは困る。もしそうなら追跡ロボットができなくなるではないか。きっとSobel氏はそう考えたに違いない。
ということで実験で確かめてみた。事前に臭いの嗅ぎ方を教えられた32人のボランティアたちがたどるのはチョコレートエッセンスがついた10mのヒモだ。それは草むらに隠されている。やってみると3分の2の被験者たちが3回以内のチャレンジでたどることができた。
当たり前のような気がするが、鼻をふさぐと誰もできなかった。
さらに実験は続く。被験者のうち14名で鼻の片方をふさいでみると、成功率は両方開いているときの66%から36%に減少した。
さらに4名を選び数日訓練すると犬のように一秒間に6回ではないにしても早くクンクンができるようになり、たどる時間も短くなったという。この4人にある装置をつけて実験してみた。
その装置とはいわば大きな鼻だ。それを鼻の先につける。ただ実際の鼻と異なるのは、その装置の両方の穴から入ってきた混じり合った臭いを実際の鼻で嗅ぐことになる。
この装置を付けて実験してみると4人のうち2人しか臭いを追跡できなかったという。ちなみに写真の赤いデバイスはそれだと想像される。
なるほど、この結果を見ると鼻にも二つ穴がある理由があるのかもしれない。この分野ではSobel氏は大きく一歩リードしているようだ。
でも一つ疑問がある。実現した臭い追跡ロボットも人と同じような二つの穴をもった形になるのだろうか。たとえば円盤のまわりに穴をたくさんあけた装置の方が効率がいいのではないか。
院長 「とはいえやはり鼻になるような気がする」
スタッフ 「どうして?」
院長 「Sobel氏が他の研究者を出し抜くには鼻をあかすしかないだろ」
スタッフ 「…なるほど。鼻につくオチですね」
鼻(岩波国語辞典より)
「―をあかす」(出しぬいてあっと言わせる)
「―に付く」(始終の事で、あきる、いやけがさす)
ネタ元
Two nostrils better than one, study shows
New human smelling ability discovered: study
ぎゃははは、鼻がいっぱいあったら面白いよね~。
鼻畑だ。
肌に鼻をつけるだけなら、はなはだ迷惑ですね。