今日看護学校の学生さんが「ひとこと帳」の方に書き込んであったことについてのメモ。
なんでもテストがあってその担当の先生が事前にこういったらしい。
「みんなが解けないような問題は出しませんから」
で簡単な問題だろうと期待したところ、実際のテストは難しかったということなんだけど。これってなんだか不思議なカンジがするんだけど。
数学に対偶(たいぐう)というのがある。ある言葉が本当だとすれば、前後をひっくり返してそれぞれを否定しても本当だというやつ。
たとえば「ここのクリニックはひまだ」という言葉の、「クリニック」と「ひまだ」をひっくり返して否定すると、「ひまじゃなければ、ここのクリニックではない」ということなり、つまり医療機関で忙しいところがあれば、ここじゃないってなことになるわけね。うんうんなるほどってうなずけるでしょ。
で、さきほどの先生の言葉をひっくり返して否定してみると、こうなる。
「みんなが解けない問題は出ない」の「みんなが解けない問題」と「出ない」をひっくり返して否定すると「出る」のは「みんなが解けない問題ではない」。
後半の「みんなが解けない問題ではない」はちょっとややこしいかもしれないけど、「みんなが解けない問題」ではないので「一部の人が解ける問題」ということになるのね。
結局、先生がいってたのは「出るのは一部の人が解ける問題」ってことになって、学生さんの不満はちょっと的はずれってことになるんだけど。
でもやっぱりちょっとおかしいよね。
これに似た有名なのが、ボクなんかもいつも母親からいわれていた「あんたは怒られないと勉強しないのね」ってやつ。
これが本当だとすると、ひっくり返して否定した形の「勉強すると」「怒られる」ってのも本当のことになって、勉強しようがしまいが怒られるという変なことになっちゃうんだけど。
まぁへ理屈はさておき、ボクの講義だけは、しっかり勉強して問題が解けるようになってくださいね。
じゃないと、ボクのタイグウは冷遇に変わってしまい、看護学校の先生方に廊下あたりで逆立ちさせられ、「だから院長はダメなのよ」なんて否定されちゃうかもしんないからね。