ハイテクを駆使して墓場から生前の映像を流すというのが、アメリカで特許を取っているそうな。
平らな液晶の板を触ると映像がながれ、隣の墓の迷惑にならないようにヘッドホーンで音声までつけられるという。
とりたてて特許を出すほどのアイデアじゃないような気もするけど、まぁそれはさておき、このお墓からのビデオ記事、実際にお墓に入る段になったらなにを流そうか、ふと考えてしまった。
きっとつらい人生のままで終わるだろうから、黙ってずっと泣き続けるシーンがいいかもしれない。「ビールがなければ、また違った人生があったと心から信じて疑わない者全国協議会」代表としては、ビールあおりながら泣き続けねばならないだろう。
でもね、この記事の最後に書いてある、学者さんの言葉を見て、ちょっと考え直した。
その弁はこう。
「お墓なんてのは、人生しのぎあってきた人たちが富みとか権力とかを誇示する場所だから、このビデオってのはけっこう新しいやり方かもね」。
なるほどなるほど、そういわれればそうか。金持ちは死んだのちも金持ちの墓に入ってるしなぁ。なかには葉巻をくもらせながら、いかにして自分がのし上がってきたかを蕩々と述べるオヤジとか、ダイヤをいくつもつけたオバサンが、若いツバメが何人いて楽しかったとか、自慢の限りを映像に託す輩も出てくるだろう。
いくらなんでも泣いてばかりのヤケ酒じゃ、ちょっと引け目を感じてしまう。
かといってここのメモを流してもだれも読まないだろうし、唄、歌ってるとこ流しても誰もヘッドホーンつけようとしないだろうし。
でもよーく考えるとホームページじゃあるまいし、知ってる人だけから見てもらえればそれでいいんだよね。
そういう人たちに、せめてなにか役に立つようなメッセージはないだろうか。
ということで、改めて考えてみたけど、やっぱりない。
「ビールがなければ、また違った人生があったと心から信じて疑わない者全国協議会」代表としては、”お酒は控えようね”という気持ちを込めて、ビールを目の前にしながら、じっとがまんして泣き続ける姿あたりが、せめてものメッセージかしら。
知らない人が見たら、ビールを前にオアズケを喰らってるオヤジが、がまんできずに泣いてるって風にしか映らないだろうけど。
ま、いずれにしても、もう少しビールをあおらないといいアイデアはでてきそうにない。
とまぁメモしましたけど、なに流します、マジで。