正しくない行為を不正行為という。いつもあこがれているが、小心者としてはなかなか実行できない。
とはいえ科学の世界ではやはり相当に敬遠される行為だ。歴史上どのような不正が行われてきたか関心のある方は、ネットで”科学、不正行為”で検索すればいい。ごまんとヒットするはずだ。
ただそこにあるのはある意味、事件として取り上げられているものばかりである。
では日常的に科学者たちは正しい態度で研究に臨んでいるのだろうか。ということで米国の科学者が調べてみた。
3000人あまりの初心者から中堅の研究者が対象だ。ここ3年間で不正行為をしたかどうかを質問すると、3分の1のものが”罪”を告白した。
不正行為にはいろいろあり、他の研究データの剽窃、データのでっち上げ、まずいデータの消去などなどだ。
なぜ研究者がこうした行為を行うのか。この研究の報告者によれば、個人の名誉欲、論文を出し続けなくてはならないという義務感に加え、研究の背景に企業などの組織があればそのプレッシャーによるものが考えられるという。
ネタ元にもあるように、不正行為の定義を含めてこの結果は慎重に扱わなければならないのだろう。
ところでこの数字は大きいのだろうか。ほんの3分の1という気がしないでもない。
人である以上、だれでも多かれ少なかれ名誉欲はあるだろう。ちょっとデータを捏造して自慢させることぐらい大目に見てあげてもいいじゃないか。まずい画像は隠したくなるだろ?まずいデータが出たらちょこっと隠したくなることぐらい分かってあげてもいいじゃないか。
もちろん倫理的に責めを負うべき態度には違いない。
だがそういう輩が3分の1いても円周率は3分の1にはならないのだ。そういう虚偽の論文はいずれ誰からも振り向かれなくなるに決まっている。
問題は背景にパトロンがいる場合だ。それが企業などと結びついて虚偽の理屈に沿った製品が出たりすると、やっかいなことにもなりかねない。たとえば副作用があること隠して薬剤が販売されれば、とんでもないことになる。
ということで個人とパトロンがいる場合の不正行為とは区別する必要があるだろう。
ではパトロンがいる場合、一体何割の科学者がウソをついているのかご存じだろうか。
スタッフ「分かりません」
院長 「パトロンは親分だろ」
スタッフ「はい」
院長 「研究者は子分の位置にいる」
スタッフ「はい」
院長 「だから5分の1」
スタッフ「はい?」
まぁこんなブログも正しいことを伝えてないという意味で、一種の不正行為なんでしょうねぇ。
ネタ元
One in three scientists confesses to having sinned
王様は論文を読む時には、いつも、「本当かな?」と疑いながら読むので、少しでも怪しいのは信じないようにしている。
時には、薬の効能書きも信用していない??……ような気がする。