インフルエンザ


 ここ数日、九州でも寒い日が続いている。
 寒いのは嫌だ。なによりもビールがまずくなる。そんなビールでも慣れてくるとおいしく感じるから不思議だ。
 
 そんな不思議な冬物語りのひとつに加えてもよさそうな話があった。インフルエンザウイルスも寒がりなのだという。


米国NIHの研究によると、インフルエンザウイルスはゲル状に堅くなる脂質成分でできたコートをまとっているらしい。そのコートは15.6度でドロドロに溶けるという。つまり人ののどに入るとコートは体温で溶け、細胞へ感染を起こすことになる。
 この仕組みを解明すれば冬の流行を押さえることができるかもしれないと研究者らは考えている。というのはコートは十分に丈夫でなく、人の身体の外でコートが溶けるとウイルスは死んでしまうのだ。
 だが英国の専門家は「それじゃ熱帯地方のインフルエンザはどうなの?」と疑問をはさんでいる。実際ベトナムやインドネシアが新型インフルエンザの震源地になると予想されているほど、熱帯というのはインフルエンザにとっては住みやすい環境なのだ。
 もちろんNIHの研究者もこれで流行のすべてを説明できるとは考えてなく、インフルエンザを封じ込めるための新しい道を開くものだと自信を深めている。
 ということで今後いろんな温度でこのコートがどう反応するのか詳細に調べる予定らしい。
 新型インフルエンザによるパンデミックは100%起こるといわれている昨今、研究の糸口がひとつでも増えることは頼もしいことではないか。
 ぜひぜひ大いなる成果を期待したいものだ。
 この際、NIHの研究者とは冬物語りで結びついた仲でもあるし、ひとつ助言させてもらいたい。
 時間がないからといって、焦ってはいけない。まったく状況が分からないが、いろんな温度での研究もゆっくりしないと結果が出ないということはないのだろうか。だからじっくりと腰を据えて取り組んで欲しい。
 
 老婆心かもしれない。だが日本では古くからこういわれているから、なおさら心配なのだ。


ネタ元
Why flu strikes in cold weather

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