君たちは天使ではない。裏切りや憎しみや怒りを隠し持つ生き物だ。いつか自分の怖さに気づくだろう。
だからそのとき戸惑わないために伝えたい。
うちにある暗闇を自分のためだけに出さないで欲しい。そんな了見の行いはただただ自分をみじめにするだけだ。
君たちはいつまでも天使ではない。信頼や愛や喜びがいつまでも続くものでないことをいずれ知るだろう。
だからそのときを思い出し嘆かないために伝えたい。
たとえ天使の羽根が剥がれても、背にそのかけらが残っていることを信じて欲しい。どんなにちっぽけなかけらでも、それはやがて自分を豊かにするはずだ。
君たちは天使ではなく、そしていつまでも天使ではない。人のために怒り、自分を愛して欲しい。
大きな喜びとともに今はただそのことを伝えたい。
今日この世に生を受けた二人の息子たちへ、わたしたちの天使たちに。