医は仁術とは名ばかりで、実は算術なのだ。その動かし難い証拠がレセコンだ。
レセコン。レセプトコンピューターの略で、医療にかかった費用を計算してくれるだけでなく、保険制度のもとではそれをしかるべきところに請求できる形で書類にしてくれる。その書類をレセプトというのでこの名称があり、あらゆる医療行為が数値化され二進法にしたがって計算されるのだ。
心のこもった診療をしようがしまいが、レセコンがはじき出す額は同じ。いっそうのこと心のこもった診療に値段がつけられれば世の中はいい医者だらけになるのではないだろうか。
そのときは悔い改め本当に心をこめた診療をしようと思う。
そのレセコン、このクリニックにもある。販売されているものはほどほどのお値段だ。買えないこともないが、買うと日々のビールの本数を減らさなければならなくなる。それではとお手製のものを使っている。ここんとこメモの更新がなかったのはグレードアップに集中していたからだ。
設計図なしのちょっと複雑なプラモデルを作るようなもので、一気に仕上げないといまなにをしてるのか分からなくなり、とてもメモに手が回らなかった。
作業はようやく終わった。すぐれた利便性を備えたものになっていると自負している。ビルゲイツが譲ってくれといえば数ヶ月分のビール代で取り引きしてもいいと思う。
とはいえ二進法の世界のこと、バグがあるかもしれないからこれからもチェックが注意だ。
患者 「いつもの料金の倍近くじゃない?」
院長 「レセコンを使っているからそんなことはありません」
患者 「お手製でしょ?」
院長 「間違いはありません」
患者 「どうして分かるんですか」
院長 「パソコンを使っているから、料金はバイナリです」
バイナリ:
原義は「二進数の」という意味。(ネットより)
おおっ!バイナリ!
にゃんとクオリティの高いダジャレ!
そうなのよね。今まで、自由診療ばかりできたのに、最近、保険診療にしたら、なじみの歯医者さん、なんか、扱いが悪くなった、、、。