厚生労働省さま

「健康保険証の原則廃止を検討 マイナンバーカードとの一体化を促す」の記事が目にとまりました。
政府の骨太方針とのことですが、つまりは医療機関の窓口での受付が健康保険証でなくマイナンバーカードでしかできなくなる、ということでよろしいのでしょうか。

さすが将軍様、あ、間違いました、厚労省さま。オンライン資格確認顔認証付きカードリーダーを普及させたいとの深いお考えが人民の心に染み渡ります。さらにマイナンバーカードでいろんなところから紐づけられた患者さんの医療情報が扱えるというのはすばらしい発想です。立ち上がって1時間拍手し続けたほど感激いたしました。

ただひとつ申し上げてよろしいでしょうか。
これだけの国家事業なのにカードリーダーを3社からしか選べないというのは不思議です。しかもひとつは聞いたこともない会社名でした。
恐れ多くもなにかを疑っているわけでは決してありません。そんな滅相もないこと、できるわけございません。
ただ癌を突き止めるという線虫を使ったNノーズをその器械のあたりに放つと、社会の悪のところに集まるような気がしただけでございます。
ア、イタ、タタタ。申し訳ございませんでした。

大きな御心をお持ちの領主様、あ、違いました、厚労省さまなら、もうひとつ平民の声を聴いていただけると存じます。
器械を入れたあとのランニングコストはこちら持ちというのも、己のふがいなさを感じます。
いえ、十分な保険点数をいただいて文句を言える立場にはありません。ただ経営が行き詰まっている医療機関が多々あると耳にしています。うちもそんなしがない診療所のひとつです。従来どおりの健康保険証扱いならもちろんそのようなコストはかかりません。
ヒェー、申し訳ございません。けちな小心もののざれごとと、どうか聞き流されてますよう切にお願いいたします。

とはいえ、もう死刑を覚悟いたしました。ですので、もうひとつ加えさせてください。
先日もレセプトオンラインの回線が大きく障害され、数日のことでしたが、医療機関は大変な混乱に陥りました。もちろん緻密きわまりない頭脳をお持ちの大権現様、あ、違いました、厚労省様なら、決して今後そんな間違いはないと心より信じております。
でもあの天下の弘法大師さまさえ、筆を間違えられることを考えると、ぞっとします。もっとも死刑をくらった後では、そうした事態も見ることができないでしょうから、悲しい限りです。

とうことで、もうしばらくは、医療機関での窓口のマイナンバーカード取り扱いを、まぁいいナンバーカードにしていただけないでしょうか。
ひらにお願い申し上げ奉ります。

ギャー。