老眼

コンタクトをして診療しているのだが、最近どうもディスプレイの文字がぼやけている。
滲んだフォントが自動インストールされているかと思ったが、顔を画面に近づけるとはっきり見えるので、どうやら違うようだ。

さらに困っているのが、患者が途切れた診療の合間に医学書を読もうと思っても、字がはっきり見えないのだ。
日本語しかり、英語しかり、きっとフランス語やオランダ語、スワヒリ語も見えない。
これはひょっとして老眼ではないか、と慧眼で近眼の院長はひらめく。
つまり老いによる水晶体の伸縮性が失われて、伸び切ったままの状態になっているのだ。

徹夜してまでも勉学に徹したいのだが、目のことを考えて8時間は休ませているのに、なんというザマだ。
でも、持ち主のずぼらさをまねているだけなのかもしれない、と思い直し大目に見てやることにする。

とにかくこのままでは、焦点老いやすく、学なりがたし、だ。
さっそく今日眼鏡屋に駆け込み、コンタクトをしたままの老眼鏡を作ってももらった。
まぁまぁの使い心地だ。ディスプレイの字も見えるし、手元の本の字も読める。

よし、あとは診療の合間に医学書を読む習慣をつけるだけだな、