二足歩行

 18日、ソニーが「走るロボット」を開発したと発表した。従来型に小走りする機能を付加したもので、それまでのロボットは毎分6メートルだけど、走るロボットは毎分14メートルで動くそうな。ほかにも両足をそろえてのジャンプなんてのもできるらしい。
 で、思い出したこと。「人体の不思議展」なんかで有名な解剖学者の養老孟司さんがいってたんだけど、ヒトというのは二足という、いわば倒れながらの省エネ歩行をしてるので、地球のあちらこちらに分布できたんじゃないかってこと。


 確かに歩行というのは倒れることを繰り返しているのね。
 ソニーの歩行ロボット開発を取り上げたNHKの番組で、開発者もいっていたけど、それまで倒れないように、つまり傾くとそれを補正しようとするプログラムを書いていたんだけど、どうもうまくいかない。で、逆に倒れるようにと、つまり傾くにまかせるという風に書き直すとうまく歩き始めたんだと。
 歩き始めた子供を見てると、ヒトって倒れながら歩いてるんだなぁって実感できるはず。
 もちろんあちらこちらに分布するようになったのは、この省エネ歩行だけでなく、旺盛な知的好奇心があったからだとも養老さんはおっしゃる。海を渡るとか山を登るとかの危険を冒してきたのは、海の向こう、山のかなたに何があるのだろうと追い求めていくロマンが、人を突き動かしたのじゃないかとね。
スタッフ「地を這うように生きている院長は四足歩行なんですか」
院長  「そうだね。でもね、ロマンを求めてるから、夜の街のあちらこちらに分布することができるんだよ」
スタッフ「ときどき朝の歩行がゆっくりなのは、そのせいですか」
院長  「そうだね。四足歩行のシッソク歩行になっちゃってるんだね」
スタッフ「オチも失速してますね」
院長  「はい」

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