風説

 昨日携帯に知人から連絡が入った。その方は小さいころのご近所さんで少し年上の先輩。いつぞやランニング練習のとき偶然一緒になったことがあり、そのとき電話番号をお教えしていたんだけど。
 なんでも今年の二月頃、職場のみなさん数人と台湾旅行をされたとのこと。で、帰国後何人かの人が風邪症状の訴えがあったみたいだけど、SARSじゃないよねっていう、マァいわば医療相談が話の内容。
 時期的に見てまずその可能性はなく、かりにそうだとしたら間違いなく感染が広がっているはずだから、100%違うだろうと説明したわけ。その方も「まさかとは思うけど、職場のみんなが心配しているようなので」ということで連絡をされたとのこと。
誤った情報が混乱を引き起こす可能性もあるので、ぜひみなさんに否定しておいてくれるよう強く強くお願いして電話を終わったんだけど。


 根拠のない話はたとえば株式取引の世界では「風説の流布」ということで犯罪となり、中国ではいままさにSARSに関す売るデマを流したものは、最高死刑になるほどの刑罰で風説を取り締まろうとしているみたい。
院長「心配ありません。そんな時期だったらSARSではないです」
先輩「じゃあ、三月の頭だったらどなんですか」
院長「潜伏期間は十日ほどで、とりわけ国内で感染が起こってないから、まず違いますね」
先輩「じゃあ、三月半ばだったらどうなんですか」
院長「それも一緒ですね」
先輩「じゃあ三月下旬だったら」
院長「先輩、失礼ですが、もう少し考え方、工夫ーセーツーノ…」
 でもね、結構SARSの知識って医療関係者でも知られてないみたい。ボクも馬鹿いってないで、勉強しないと。

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