毛布

 腫瘍を見つけるのに役立つCTやPETという精密な機器がある。その機械の精度を上げる方法が述べてある記事があったので紹介してみたい。
 そもそもこれらの機器の動作原理はとてもむずかしく、聞くところによればコンピューターの知識だけでなく数学や量子論の知識が必要らしい。もちろんもう少し解説もできるのだが、ただひとつ重大問題がある。
 簡単にコピペできるサイトが見あたらないのだ。これでは知ったかぶりが発揮できない。


 
 原理も説明できないのだから精度を上げる方法の説明などアホ院長にできるわけない、そう多くの人は考えるだろう。だがその人たちは間違っている。アホ院長のくだりを除いて完全に間違っている。
 少し複雑だが早速やってみよう。まず毛布を用意する。ここまでは簡単だ。次にそれを温め検査をしている患者に掛ける。これも簡単だ。
 実はこれで終わりなのだ。これでCTやPETの腫瘍を見つける能力がアップするという。
 なにが複雑かというと、現代科学の粋を集めた精密機器の精度がこんな操作を加えるだけで上がるなんて、少し複雑な気持ちになるではないか。
 セントルイス大学の研究者らが報告したものだ。CTやPET検査では通常、造影剤を用いると体内にある褐色脂肪という脂肪細胞がそれを取り込んでしまい、およそ9%以上の患者でその部分の変化を癌と誤って判断されることが起こっているという。
 ところが温めた毛布を掛けると褐色脂肪の造影剤の取り込みが60%以上押さえられるというのだ。
 9%も誤って診断されているというのは、なんとなく日常診療で経験することからは多すぎるような気もするが、それはさておきこんな簡便な方法で精度が上がるのならすばらしいことには違いない。
 
院長  「毛布に名前をつけるべきだ」
スタッフ「そうですね」
院長  「温めるのがミソ」
スタッフ「そうですね」
院長  「温めた毛布を掛けると癌と見なされていたものが正常だと分かる」
スタッフ「そうですね」
院長  「だから”正常であったか毛布”」
スタッフ「脳、脂肪細胞でしょ?」

ネタ元
warm-blanket-lessens-chances-of-false-positives-in-cancer-scans

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。