感染症

 医療の現場には針とかメスとかを初め、結構危険なものが多い。感染症の原因になるウィルスとか細菌というのもその一つ。もちろんきちんと対応していれば、なんの問題もないんだけど、うっかりミスでとんでもない事態になることも。実は今日そうしたことを起こしてしまって。
 血液を介して感染する肝臓の病気をお持ちの方を診察しているときのこと。その病気とは別の病気で、お腹にある注射をする治療をしてる。太めの注射で、なかには打ったあと血がダラダラ出る人もいるほどのもの。
 で、注射後注意深く出血がないかを確認してバンドエイドを貼り、、少しお腹のところに気になるふくらみがあったのでそこの診察に移ったのね。


 そのふくらみの場所、注射したとこと少し離れていて、そこを中心にお腹全体を触っていたんだけど、ふと触っている手に赤いものが付いてるのに気づく。エッと驚きよく見ると、バンドエイドが血でにじみ、さっき注射したところから結構な量の出血が起こっている。肝臓の病気で血が止まりにくくなっていたわけね。それに気づかず触りまくり、たっぷりと手に血が付いてしまって。
 こうした血液で移る病気というのは、針で刺すとか傷口に血がつくなど、しないと手についたぐらいではまず感染は起こらない。
 幸い目に見える傷はなかったけど、とはいっても小さな傷なんかがあるかもしれず、手に付いたときはそれなりに経過見なくてはいけないということにこの業界ではなっている。
スタッフ「傷がないから大丈夫なんでしょ」
院長  「そうともいえない」
スタッフ「というと」
院長  「だれでも皮膚を見ると、たいだい小さな傷が四つある」
スタッフ「わたしにはありませんけど」
院長  「ちゃんと皮膚を見なさい」
スタッフ「……皮ぃ膚、見ぃよっ、てわけね」

こうした血液で移る肝臓の病気に感染した可能性があるときは、アルコールは御法度。ということでしばらくラマダンに入ることになりました。

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