流れ星

目に宝石を植え込む技術があるそうな。眼科医なんかは、植えつけたところから宝石がいろいろ動き回るかもしれず、あぶないかもよと警告してるみたいだけど、この技術を開発した会社は、順番待ちの人がいるほどと豪語しているみたい。
 で、生まれつき片目が見えない作家のことを思い出した。
 その方が小さいとき、なんで自分の目が見えないか、母親に訊いたそうな。するとその母親はこういったという。
「あなたの目に流れ星が入ったからよ。だからあなたの心のなかにはお星さまがずっといるのよ」


 随分前に読んだ自伝的文章で書かれていたもので、詳細な表現は違うけど、流れ星が目に飛び込み、心に居続けるという内容はその通りのもの。
 子供からそう訊かれたときの母親の気持ちは、さぞかしつらいものがあったはず。でもそれをはねのけて、子供に勇気を与えるような言葉をかけられるとは、すごいよね。きっと小さいときの作家は随分勇気づけられただろうね。
 tatooにしろ、目のなかの宝石にしろ、自分を表現するための一つの手段なのは分かるし、感染や外傷などの危険がないなら、それはそれで他人がとやかくいうことじゃないんでしょ。
 ただ自身を傷つけてるんだよなぁ。傷つけたくなくても傷ついた子を持った親のことを思うと、なんとなくしっくりこず、たんに流行を追うだけのことだったら、やっぱり反対したくなる。
 時流に流されず、自分を勇気づけるはっきりとした主張をもつためならいいとは思うんだけど。
 結局、心に、ナガレ、防止があるかどうかが、問題なような気がするんだけど。

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