1986年に起こったチェルノブイリ原発事故に関する記事を読んだニューヨークの学者がいる。そのとき彼はある記事が気になった。
そこには事故のあと原子炉の周囲でキノコが生え始めたと書いてあったのだ。
太陽のエネルギーを蓄えるのは葉緑素なのはよく知られている事実だが、この葉緑素と同じような物質が放射能をエネルギーに変えているのではないかと彼は推測した。
その物質は黒っぽい色のキノコの原因になっているメラニンという物質だ。
それを確かめるために黒っぽいキノコとそうでないキノコに放射能を当てて比べてみると、なんと黒っぽいキノコの方が発育がよかったという結果が出たのだ。
もちろんこれだけではなんともいえず、まだまだ推測の域を出ていない仮説だが、今までにも太陽のエネルギーとは無縁なシステム、言葉を換えれば光合成とは関係ないシステムが発見されているのだ。たとえば光が届かない深い海底火山の周りで硫黄をエネルギーに変えているバクテリアだ。
だからある種のキノコは放射能をエネルギーとして利用していることもありうるかもしれない、ってなことがネタ元で述べられている。
おもしろい話だ。だが一つの疑問がわいてきた。
ネタ元にも触れられているのだが、メラニンというのは人の皮膚にもあるのだ。人の皮膚も放射能をエネルギーに変えているというのか。
このアイデアにはちょっとついていけそうにない。だとすると、いったいどの場所で放射能をエネルギーに変換しているのだろう。
ということで、早速ビールをエネルギーに変えながらしばらく考えてみた。三本目のエネルギー補給に入ったときだろうか、ふと思いついたことがある。
そもそもキノコってどんなんだったかな。
この基本的な思いつきに従いググった結果、左のような図を得ることができた。実は二つのサイトの情報をつなげてみたもので、赤線は作成の際につけたものだ。
だがそんなことはどうでもいい。問題はそこにある”胞子嚢”だ。
「ほうしのう」と読む。その言葉を繰り返し口に出して読んでいると、なんだか答えはそこにあるような気がしてくるのだ。