学生のころビートルズの名曲、”Let it be”を大声で歌っていると、そばにいた悪友からその題名の意味を問われたことがある。
 正直知らなかった。そんなことなど考えずに口ずさんでいたのだ。”放っておきなさい”と教えられたときは恥じ入ったものだ。


 意味も分からずことをなす習慣は今もこのメモに引き継がれているのだが、それはともかく、人になにかを促す意味の Let と組み合わされたこのフレーズの be は”状態”ということを意味する。つまり”そのままの状態にしておきなさい”というわけだ。
 be が状態を表す単語かどうかは言語学の問題だから、このメモにはふさわしくないかもしれない。ところがどうやら科学的にもそれが証明されたようなのだ。
 喫煙者かどうか、あるいはコーヒー嗜好家かどうか、果ては薬物中毒者かどうか指で見分けられるという記事を読んでいて気づいたことだ。
 この認識技術はロンドンの研究者たちの手で開発されたものだ。彼らが手始めに調べたのはニコチンの代謝産物であるコチニンだ。というのはコチニンはタバコに軽く触れた程度では指先に生じ得ない物質だからだ。
 このコチニンと結合する物質が溶けた液体に指をつける。もし指先にコチニンがついていればそれが物質と結合し、それをある方法で発光させることができ、その人の喫煙習慣の有無を判断できるという理屈だ。
 ニコチンだけにとどまらず、将来アルコールやほかの薬物にも応用可能だという。
 さて、この記事を読んで”be が状態を表す単語”ということを示す根拠に気づいたのはおそらく世界でただ一人ではないかと自負する。
 どういうことか説明しよう。至極簡単なことだ。あなたがその検査を受ている状況を想像してみて欲しい。
 あなたの状態が指先一つで白日のもとにさらされるのだ。



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