虫眼鏡

 昨夜見た夢をメモしてみたい。ただし見たのはカミさんで寝起きに語ってくれたものだ。
 ときは戦時中を思わせる時代。そういう風景のなかでどういうわけか新幹線が脱線している。おじさんたち二人が懸命に元のレールに乗せようとしていたが土台無理な話だ。どうしようか思案しているところに現れたのがわたしだった。
 手を貸すと新幹線がレールに乗ったという。


 ここまでの夢の解釈としては、ダンナに依存するツマの深層心理という捉え方が妥当のような気もするが、昨日のライブで音をはずしっぱなしだったわたしへの当てつけの可能性もある。
 もっと根性出して音を元に戻せ、というわけだ。
 それはさておき興味がわくのはそれから先のこと。喜んだおじさんたちが、お礼にとわたしに差し出したのが虫眼鏡だった。ただし普通の虫眼鏡ではない。なんと覗くと未来が見えるという代物なのだ。
 わたしはしゃがみ込んで、手にした虫眼鏡を覗き込んでいる。夢の当事者であるカミさんはそんなわたしの後ろ姿をながめていた。しばらくするとわたしは振り返る。そしてにっこり笑いながらカミさんにこう語った。
「なんだ。そうだったのか」
 そこでカミさんの夢は終わっている。なにがそうだったのかカミさんにも分からないというし、わたしも思い当たるフシがない。
 でも分からなくてもいい。夢のある夢ではないか。にっこり笑える未来があるということだ。
 打ち上げでしこたまあおった酒が身体と頭を締め付けている朝だったけど、なんだか心だけはゆったりとなれた朝だった。
 

“虫眼鏡” への3件の返信

  1. なんか かっくいーっ
    「なんだ そうだったのか」 だなんて素敵じゃないですかぁ~
    僕だったら
    「なぁん そうやったとぉ?」みたいな(笑)
    ライブはお疲れ様でした。
    OYAJI殿ともっとROCKやりたいです!!
    ロックやりましょう! ロック!!

  2. おお、しょうじくん。お疲れさまでした。
    ロック、やりましょ。ロック。

  3. 「なんだ そうだったのか」
    ライブだったのですね、それで強化合宿じゃなくて 強化練習?
    いいなぁ ロック!!  院長のロック聞きたーい

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