漢字指定

中学受験で経験したことで、漢字指定という言葉がある。とくに社会で用いられ、たとえば「びょうどういんほうおうどう」「ろくはらたんだい」などの歴史用語を「平等院鳳凰堂」、「六波羅探題」と漢字で書かないと正解として認められないというものだ。


俄然、疑義を発したくなる。小学生までに学習すべき当用漢字にはない字が含まれてはないか。
調べてみると、そんな疑問以前に、そもそも当用漢字という言い方は現在常用漢字に変更になっていた。
Yahoo質問箱にあった経緯を端折って引用すると以下のようだ。
昭和48年(1973年) 6月 内閣告示 「(改定)当用漢字音訓表」
昭和56年(1981年) 6月 内閣告示 「常用漢字表」(1945字)。〈当用漢字廃止〉
平成22年(2010年)11月 内閣告示 「(改定)常用漢字表」(2136字)
運動会競技の待機中、小石を拾って口にしていたアホな小学生だった時代はどっぷり当用漢字だったのだから、勘違いは仕方がないだろう。
では、しきり直して、漢字指定に小学生が学ぶ常用漢字以外のものがあるのではないか。このおやじが小学生のとき、こんな感じを書けただろうか、と素朴に思う。
きっと、お受験が広まっていく中で受験生の差別化のレベルを上げるための対応なのだろう。
あるいは受験担当者に質問すれば、こんな答えが返ってくるのかもしれない。
「あ、それは昔でいう、問うよ、漢字、です」