七夕

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 カミさんの機嫌を探る方法はいくつかあるが、生きていく上での秘密に相当するのでメモは控える。
 その点、NASAは違う。宇宙の起源を探るために大胆な行動に出た。つい先日のことだ。太陽の周りを回る彗星に1m大の銅製の物体をぶち込んだのだ。
 世界中の宇宙ファンが熱狂し、「ニューヨークのマンハッタン地区の半分ほどの大きさの彗星に高速で激突した衝突体の終焉は、約8000万のページビューを生んだ(japan.internet.com)」というまで関心を集めている。


 でも冷静に考えてみて欲しい。彗星になにか生物がいたら、こりゃ宇宙戦争だぞ。間違って彦星にでも当たったら、もう七夕はないんだぞ。ほんの少しでも星の動きが変われば、星占いさえ狂ってしまうじゃないか。
 でももう一度冷静になって考えてみた。あの小さな彗星に知的生命体はさすがにいないだろうし、彦星まではずっとずっと離れているのだ。それに1mぐらいの銅で潰れるようなやつなら、一年間も織り姫は待ったりしないだろう。
 きっと誰しもこの聡明な意見には納得するに違いない。
 だが星占いだけは事情が異なる。モスクワのマリナさんは固執するのだ。いわく「彗星の軌道が狂うと占星学が狂い、ひいては星占いがうまくいかなくなるのよね」
 それだけじゃない。この彗星、マリナさんと家族が愛着を感じているものなのだ。というのはおじいさんがおばあさんに求愛するとき、この彗星を指さしながら愛をささやいたのだから。
 ということでこの女性、このたびのNASAの事業に対し”生活と精神を犯された”と裁判に訴え出た。請求額は、NASAが今回の事業にかけた費用の3億ドルだ。
 さて彼女の行動をどう思われるだろうか。馬鹿にする人もきっといるだろう。
 でもとてつもなく占星学を愛している女性なのかも知れないじゃないか。そう考えると、むしろ世界中の占星術師たちはなぜ行動を起こさないのかという気さえしてくる。
 おじいさんとおばあさんの話も七夕を祝う国民としては、むしろ美談として受け入れられるはずだ。
 とはいえ、やはり彼女の行動は世間一般じゃ受け入れられるものじゃないだろう。
 なぜだろうか考えてみた。で出た結論はこうだ。
 マリナさん、ちょっとタナボタ過ぎない?

ちなみに軌道にはまったく影響ないそうです。

ネタ元
NASA’s Deep Impact Begets “Deep” Lawsuit

 

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