きっとダンブラウンさんはこのメモを見ていないだろうから、「シークレットオブシークレット」のプロットをバラしても文句つけられないだろう。
脳はいわばラジオのようなもので、外界にある”非限局型認識”のうち、ある周波数のものだけを受け取っているのが現状だという。その周波数の受け取る幅を調整するのがGABAという脳内で神経刺激を伝える物質だ。
基本的に脳内の神経活動活動を抑える働きをするのだが、臨死体験やトリップしているときの脳内ではこのGABAが低下している。つまり狭い幅にこだわらなくなりいろんな”非限局型認識”を受け取ることができるようになる。その調整ができるようになれば、たとえば体外離脱などが好きなときに実現でき、果ては国家的な諜報活動にも便利だよね、というような視点から物語りは展開する。
とはいえ些細な疑問もある。
たとえば74章に出てくる「死直前の脳神経学者のGABAが低下していた」という論文は実在するのかとCopilotに訊くと、
【74章に登場する論文の実在を示す情報は一切ありません】でした。
ダン・ブラウン作品ではよくある手法ですが、「実在しそうな科学論文」を物語のリアリティ強化のために登場させることがあります。
と応えてくれるのだが、そんなことは読み進める上でなんの障害ももたらさないほど、ぐいぐいと物語に引き込まれていく。歴史上、あがめられた神の後光は、なにかの放出ではなく”非限局型認識”の流入などと言われると変に納得してしまう。
おかげで今年は年初から自身の脳内のGABAの変化を実感できるのかどうか、実験することになってしまった。たとえば脳に刺激を与えるため手をたたくとか、脳を深く前傾するとどうなるのか、というものだ。
それも3回もやってしまった。
心はなんだかすがすがしくなったのは事実で、あるいはこれはGABA変化の結果だったのかもしれない。
ということで、何年もご無沙汰していた三社参りは無事終了したのでした。
