なぞる

trace
 電話をしているとき線をなぞる癖がある。
 会話のなかでふと出てくる言葉やなんの関係もない図形を手元の紙に書き留め、その線をなんどもなぞるのだ。
 小学校の国語の時間にひらがなをなぞりすぎたのがいけなかったのだろうか。それともなぞなぞをし過ぎたせいで謎るようになったのだろうか。
 どうも分からない。


 電話を終わってから見てみると、なにを書いたのか分からないことも多い。たとえば写真のようなものが出来上がっているときもある。よく見ると乳房に見えないこともない。いくらなんでもチブサがいつも頭の奥底にあることはないだろうが、日頃の行いからすると否定できないのがつらい。
 
 一体なにがそういう行為をさせるのか。自分の手を見ながら考えた。穴が開くまで見つめようと思ったが、それができればこんなメモなんか書いてないだろうなと気づき、それはやめた。それでも考え続けた。
 するとひらめいた。このチブサみたいな形の原型はこれだったのだ。
 つまり”手もチブサ”だったのだ。

 正確には「”手もチブサ”ただったのだ」だよね。でも「”手もチブサ”だだっだのだ」でも間違いは分からないよね…たぶん。
ネタ元
 THE SCRIBBLER
 書いた絵や文字をずっとなぞってくれるゾ。真ん中上の”THE SCRIBBLER”をクリックすると二度おいしいゾ。(全部見てないからなにかネタに使えそうなのがあったら教えてくだされ)

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