不謹慎

1960年代、小学生のころ、旧ソ連のカリブ海キューバへの核配備に対抗しアメリカが海上封鎖し、両大国が核使用を含んだ一色触発の状態になった事件があった。いわゆるキューバ危機だ。
結局、米のケネディと露のフルシチョフはお互い譲歩し全面戦争に至らなかったのだが、事態が収まる前、真空管のテレビの前で父親が「戦争が始まる」とつぶやいた、その言葉と光景がいまだに忘れられない。

あれから50余年、ほんの10日前まで、わたしたちはごくごく普通の日常を送っていたはずだ。
それがあれよあれよという間に、核の使用を公言してはばからない圧政者によって、世界は核の危機におびえさせられている。

これは間違いなく、新たな急場危機だ、と揶揄するのは不謹慎だろうか。
たぶんそうだろう。
だからそうした事態、そうした世界を作った為政者のツラに唾を吐きかけたい。

ひょっとしたらそんななげかわしい世界も明日にはなくなっていかもしれないが。